空飛び猫の戯れ言

お菓子作り、メンタル闘病記、お気に入り動画など。空飛び猫の、ありのままの日記です。

僕は料理人だから!

レミーのおいしいレストラン」。借りてきてから3度(!)見ました。
その前に偶然テレビで2回見ているから、5回見たことになるのかな。

素晴らしい映画。
あの映画が言っていることはこうだと思う。
「料理人にとって大切なことは、金もうけじゃない、地位じゃない、評価じゃない、才能と料理への愛だ。おごりに足元をすくわれそうになることもあるだろう、キッチンの人間関係も大切だけれどほどほどに。
そのすべてで正しい選択をできた者だけが、真の料理人になれる。」

評論家イーゴのセリフ、「評論家にはいつも苦々しい真実が付きまとう。たとえ評論家に三流だとこき下ろされても、評論より一皿の料理を作ることの方が価値があるのだ。」これが最高に好き。
私はいよいよ、マスコミが「苦手」から「嫌い」にまでなってしまったようです。マスコミは愚かな大衆の暴走のガソリンになる。それが嫌いな理由。
最近ごく間近でマスコミの取材を見る機会がありましたが、「撮影させてください」と申し込むときはすごく謙虚。一度許可がとれれば相手のホームを好き勝手に荒らして、我が物顔で占拠する。リハーサルのためと追い出しておいて、挨拶すらしない。これが彼らのいつものやり方か、きっとこのやり方で、有名人の身内から情報を聞き出したりしていたんだな。できることなら付き合いたくない人達…。とにかく、完全な「作り物」です。

レミーは天才シェフ、のネズミ。キッチンに迷い込んでしまい、命からがら逃げ出そうとしたその時、リングイニがこぼして薄めてそれをごまかそうとめちゃくちゃにしてしまったスープがどうしても気になって立ち去れなかった。つまり、自分の命よりも料理をとった。無意識にでも…彼は本物です。

イーゴはレミーを「彼は決して恵まれた環境で生まれ育ってはいない。」と言った。レミーは、どんなに料理の才能と愛があってもろくろく料理すらできなかった。ネズミに生まれたから。
私のごく身近にもそういう人がいました。彼女は絵が好きで、絵の才能があった。その上、自分の色というものを持っていた。
でも、家にお金がなかった。体が悪くて稼ぐこともできなかった。美大に通って勉強したかった、と一度だけ私に言った。彼女なら…伸びただろうに。
その代わり彼女がやったこと。それは「毎日描く」こと。とにかく描き続けた。
私は彼女の姿勢に感銘を受けた。私も真似したいと思った。
本当に好きなことは、気がついたらやってしまっていること。極端に言えば「やるな」と言われてもやってしまうこと。
自分の好きなことを学べることがどんなにありがたいことか。どれだけの人がこれをわかっているだろう?
彼女と私はお互いブルーハーツが好きなことで仲よくなれた。彼女はまさに、「ドブネズミみたいに美しい」。ドブネズミみたいに誰よりもやさしく、ドブネズミみたいに何よりもあたたかい。

ラストが、大成功じゃないところも大好き。小さくても味のいい店で、レミーはシェフ!あのコック帽の超ミニサイズも用意されて、人間達にトップと認められて。最高!

この映画を作ったピクサーのクリエイター達は、この「料理」の部分を「アニメ」に言い換えたことが伝えたかったんだと思う。なんにでも言い換えられると思う。あらゆる職業に。

ピクサーは大人向けってよく聞きますけど、いやはやあなどれない。よくできてます。

レミーのストラップ注文しちゃった…。いつも心にレミーを。
レミー、むちゃくちゃかっこいいぞ!